ICT支援員認定試験 ICT分野に対して「万全の対策」は存在するのか?
みなさん、こんにちは。
「ハヤトピ!」管理人のハヤトです。
今回は読者の方からいただいた
「教育が専門のようですが、ICT 系の資格や知識はどの程度持っている状態でICT支援員認定試験に合格したのか?教育情報化コーディネータ3級の過去問だけで対策は十分なのか?」という趣旨のコメントに対する返答記事を書かせていただきます。
コメントありがとうございました。

コメント本当に励みになってます!
ICT支援員認定試験 受験時の私のICT知識
おっしゃる通り、私は教育が専門です。
(隠しているわけではありませんが、ブログではちゃんと語ったことがないのでそれもその内記事にしようと思います笑)
そして、情報系の大学を卒業したわけでもありませんので、ICT支援員認定試験を受験した時点では、情報分野や技術分野の知識に関してはお世辞にも豊富ではありませんでした。
唯一の救いは年齢的にデジタルネイティブだったことくらいです笑
(20代万歳!)
ですので、パワーポイントやアプリの使い方を周りの先輩に教えることはありましたが、所詮はその程度でした。
そんな私がなぜICT支援員認定試験を受講しようと思ったのかですが、これについては以前の記事でも何度か話をしていますね。
日本の教育現場はとにかく情報化が遅れているという危機感が一番の理由です。
チョークと黒板なんて学校以外ではほぼ見かけませんし、学校は昔から「紙の文化」があります。
それを全否定するわけではありませんが、世界の大きな流れの中で情報機器を教育に上手く取り入れていくべきだという認識が私の中にありました。
後は「毎年何か一つ資格を取得する」というのが自分に課している一つの行動指針なのでそのためでもあります。
ICT支援員認定試験 対策は「教育情報化コーディネータ3級」の過去問だけで十分?
話は戻りますが、「ICT支援員認定試験合格には情報コーディネータ3級の過去問で対策していれば十分か」についてです。これは難しい質問ですね。
仮にICT支援員認定試験の過去問集があればそれを用いて対策するのがベストだと思います。
しかし、ICT 支援員認定試験の過去問題集が事実上存在しない中で(過去問の一部は推奨テキストに掲載がありますが)は「教育情報化コーディネータ3級の過去問」で対策することが一番ベターな選択だと思います。
私はあくまで専門への付加価値としてICT支援員認定試験に合格したかったので、そこまで時間をかけたくなかったというのもありますね。
ですので、もし今後ICT支援員認定試験を受験する方が「万全の準備」を行いたいのであれば「ITパスポート」「基本情報技術者試験」などのテキストも追加で勉強すれば良いかもしれません。
私はITパスポートのテキストもパラパラと目を通したことがありますが、あちらの方が技術分野寄りの内容で難しく感じました。
(ですので、早々にITパスポートのテキストは封印しました笑)
気が向けば、「ICパスポート」も取得しようかと考えていますが、恐らくないかなと感じています。
逆に言えば上記の「ITパスポート」「基本情報技術者試験」などの問題をスラスラ解ける程度の知識があればICT支援員認定試験のICT分野の問題は特に困ることなく正答することができると思います。
教育分野の問題はどう対策するべきか
さてここまでで情報分野の問題については対策を書いてきたつもりですが、忘れてはいけないのが教育分野の問題への対策です。
私自身教育が専門ということもあり、大した対策はしなかったですね。
一応、文部科学省が推奨しているICT支援員向けテキストを一読してから、教育情報化コーディネータ3級の過去問で問題の傾向を知りながら復習という感じです。
(教育情報化コーディネータ3級の試験にも教育系の出題があるため)
教育法規や学校の組織制度などを重点的に復習するのが良いですね。
テキストに関しては教員採用試験用のテキストで「法規」の辺りを勉強すれば良いですが、コスパはそこまで良くないと思います。
ICT支援員認定試験 の正式な過去問がないから不安になる
ほとんどの試験では、この「このテキストを勉強すれば出題範囲をカバーしてるよ」みたいなのが存在していると思うのですがICT支援員認定資格に関してはそれがない笑
本当にICT支援員認定試験の過去問集は電子媒体で良いので公表・販売した方が良いと思います。
個人的に手に入りやすい+教育寄りの情報系資格が「教育情報化コーディネータ3級」なので、それを用いての対策をお勧めしています。
後は、先程も少し出ましたが文部科学省推奨のICT支援員向けテキストですね。
わかる・なれる ICT支援員: すすめよう!学校のICT活用
以前コメントをいただいて知っていましたが、テキストの値段が現時点でもかなり高騰しています…(6月9日時点)
GIGAスクール構想の加速とともに需要も増えていますし、売れてるんですかね…?
少しでも早く勉強を始めて必ず合格したい人は迷わずに購入して良いと思いますが、時間がある人や「いつか合格すれば良い」人は値段が落ち着いてからの購入がお勧めです。
内容に関しては「ICT支援員になってからについては有意義だけど試験対策としてはあまり役に立たない!」という意見もあり、私も同意しますが実際のICT支援員認定試験に出題された過去問を見ることができるので購入しました。
結果的に無駄にはならなかったのかなと思いますし、ICT 支援員になるつもりがある人は業務についての理解も進むと思います。
無料でできる裏技的対策法もある
ここまで王道な対策方法を紹介してきましたが、テキストの値段も高騰しているようなのでどうすればお金をかけずにコスパの良い対策ができるかを少し考えてみました。
結論から言うとアマゾンの読み放題サービス(30日間無料)を使って、電子書籍で一気に対策することですね
この記事を書くにあたって、新しい「ICT支援員に関する書籍」が無いか調べていたんですが、電子書籍にて「ICT支援員認定試験の対策まとめ」と称したものが何種類か見つかりました。
そしてラッキーなことにこれらの電子書籍はAmazonの読み放題サービス(30日間無料)で無料で読める書籍に該当していました。
一応、リンク張っておきますね。(別タブで開きます)
ただ注意してほしいポイントが2点あります。
一つは、30日間の無料期間中に解約する
二つ目は、個人が出している電子書籍の内容に期待しすぎない
順に説明しますね。
一つ目に関してはコスパの面で解約しないとお金がかかってしまうからですね。
私もAmazonの読み放題サービスは利用していて、流行りの書籍も無料で読んだりできるので重宝していますが、お金のかからない対策法としては不適切なので無料で対策したい場合はしっかり解約しましょう
二つ目に関しては、無料で読めるとはいえ、個人の趣味の範囲で書かれたものなので、玉石混交のものが存在すると思います。(このブログもそうですよね笑)
使えるものは上手く使い、使えないものはきっぱり捨てて次の手を考えるのが大切です。
無料で読める「ICT支援員認定試験」の対策本のレビューを軽く読んだところ「私は読み放題サービスで読んだから良かったけど、お金を出すほどの物じゃない」といった記述がありました。
それでも得るものが0というわけではないと思いますので、無料なら良しとしましょう
普通に購入すると300円-1000円しますからね…
無料だから良いものの、普通に高いと思います笑
過去問数年分解いたら、受験して良いと思う
これは合格した私の経験ですが、 ICT支援員認定試験 は意外とあっさり合格したりします笑(対策が甘いと運の部分も大きくなりますが、選択問題というのもあります)
受験を考えている人全員にお伝えしたいことですが、教育情報化コーディネータ3級の過去問数年解いて8割正解できるのであれば、とりあえず受験して良いと思います。
地頭で解ける問題もありますし、正式な過去問が存在しておらず他の試験問題で代替して勉強する時点で自信を持って「対策は万全だ」とは中々言えないと思うんですよね。
それなら、これから受験を考えている人はまず試験に申し込み、それまでの期間にできることをできるだけやる。それが良いと思います。
結果的に不合格になっても過去問集がない「ICT支援員認定試験」の出題傾向を肌感覚で感じることには大きな意義があると思います。
合格点数がそこまで高くないというのもポイントですね。
65点取れば筆記は合格
ICT支援員の筆記テスト(A領域)の合格点数が65点です。
100点満点中、教育分野が5割、情報分野が5割だろうと予想して、教育分野を45点、情報分野を25点の計70点取れれば良いなという認識で臨みました。
結果的には筆記テストは80点前後取れていたようなので、良かったです。(合格後メールに記載されている)
感覚的には情報系の問題の方が多く出題されていたかな?という印象ですね。
教育分野と情報分野、各人得意な方があると思いますので、得意な方でいかに得点を稼げるか、もう片方でいかに点数を落とさないかが大切になってきますが、最悪選択肢があるので2択まで絞ることができる知識量があれば合格できると思います。
そのため、「広く浅く」対策しておくことが大切ですね。
ICT支援員認定試験の内容に不満がないわけではない
受験・合格後の感想ですが、改善していただきたいところがあります。
それは、ICT支援員認定試験で問われる内容と、実際にICT支援員をする際に必要な業務遂行能力とのギャップがかなりあるということ。
筆記問題(A領域)の勉強中に出てきた問題として、有機ディスプレイの構造についての問題やバッテリーの性質の違いなど知識として「へー、そうなんだ!」とは思いましたが、実際の業務ではほぼ使わないでしょ!笑
実学主義に偏りすぎるのも良くないと思いますが、その点教育現場での著作権の扱い方やICT支援員の業務として受けて良い範囲、超えている範囲などは教育畑の私から見ると実際に支援員として従事する中で結構役に立つだろうなと思いました。
他に印象に残っている問題は「教室に複数台無線ルーターを設置する場合どのように設置するのが良いか」これはイラストから選ぶ問題だったので印象深いです。
こういう問題は大した知識が無くても「全体をカバーできているか」という観点から考えれば良いのでラッキーな問題だと言えるかもしれません。
具体的な改善案
仮に私が問題作成するなら、パワーポイント・エクセル・ワードなどの「オフィスソフトの知識」「HP作成」「ICT を取り入れた授業改善案」などはもう少し追加しても良いと思います。
HP作成については使うサービスによって仕様がかなり変わると思うので問題にするのは難しいと思いますが、学校からHP作成・更新業務を頼まれることは結構あります。
HTMLやCSSまで扱うとなるとかなり情報分野に寄ってしまうのでバランスが難しいところですね。
後はB領域の出題・採点方法についても改善の余地ありだと思います。
今回は多くは語りませんが、出題時の説明では不十分だと合格後の添削コメントを読んで思いました。(コメントもらえるのは嬉しかったです笑)
最後に
ということで、今回は読者の方からいただいた「教育が専門のようですが、ICT 系の資格や知識はどの程度持っている状態でICT支援員認定試験に合格したのか?教育情報化コーディネータ3級の過去問だけで対策は十分?」という趣旨のコメントに対する返答記事でした。
質問者さんにぜひ届いていると嬉しいです。
加えて、質問の意図とずれていた場合はまた質問していただければと思います。
電車にて思うままにつらつら書いたので、締まりのない文章ではありますが久しぶりの更新ということでこんな内容で良しとしましょう!
今回もコメントをいただいたことで、「じゃあコメント返しのために記事書くかー!」となったので今後ともコメントどしどしいただけると幸いです。
更新頻度もきっと高くなりますよ!笑
余談ですが、最近ICT支援員として学校を回り始めたのでそこでの業務などについても書ける範囲で書こうかと思います。
ICT支援員絡みの書籍も2冊読んでいる最中なので、そちらの紹介もしようと思います!
現時点でのネタとしては
・ICT支援員として実際に感じたリアル
・ICT支援員認定試験に合格していると収入が〇〇%アップって本当?
・大規模アンケートを通して見えてきたICT支援員のリアルな年収
などなどネタは盛りだくさんです!
既にICT 支援員として従事している方、ICT支援員に興味がある方は、ブログ・Twitterなどをフォローしていただけると幸いです。
それでは、また!
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(別タブで開きます)
コメント
以前投稿させていただいたyanchiです。
早速記事にしていただきましてありがとうございました。
大変参考になりました。